高校の先生

2010年3月25日 日常
 卒業式も終わり、学内が閑散としている中で、2人の4年生がニコニコしながら歩いている。

 「おい、あとで顔を見せろよ。」と言ったら、寒くなりかけた夕方に僕の研究室のドアを叩く音がする。

 もう帰りたいのにと思って「開いてるよ、どうぞ。」と答えると、4年生の顔がほころんでる。「ドウシタ。」と聞くと、「受かりました。」と答える。

 「何に受かった?」と聞くと、「高校の先生です。」と、もう一人は中学の先生とのこと。

 そういえば去年の今頃に通信高校の先生になった教え子が、この大学に生徒を送り込んでくれた。

 目の前にいる学生が高校の先生に成って、どの様に伸びるか分からないが、彼が「こんな教授がいるから、行ってみろ。」と言ってくれはしないかと、口まで出かかったが、やめた。

 僕が押しつけても、彼の心から言ってもらわないと生徒に通じないし、折角、世の中に動きだす若者に余分な負担を掛けては可哀そうだ。

 それより、もし、おこぼれで生徒を送り込んで呉れた時に喜ぼう。

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