浪人

2007年4月20日
 河合塾で講師をしている同期の友人が
「最近は、浪人を嫌がる高校生が多く、有名校も定員確保の為にに入試が甘い。」とぼやいてた。「昼間の受講生が少なく、夜の授業ばかりだ。」とも言っていた。

 確かに、僕の勤める大学に浪人して入ってくる学生は殆どいない。でも数人の浪人生はいて、この学生達は大概は優秀だ。なにより劣等感があるのが良い。屈辱の時期を若い時に過ごしているのが良い。

 「先生、授業に出んでも、良いですか?」と聞いてきた学生がいた。1年のゼミの大柄な男子の学生だ。

 ゼミと言っても1年なので卒論を書かすのではない。中学、高校のホームルームのように仲良しの連絡仲間だ。彼には授業と思えないのかもしれない。

 聞けば浪人してるので恥ずかしいから出たくないと、
仕方が無いので僕は
「恥ずかしさが無くなったら出ておいで、それまでは周に一回は僕の部屋で弁当でも一緒に食べよう。」と言ったら
「弁当は2年の仲間と食べるけ来ん、けど先生の部屋には顔だす。」と言って帰っていった。

 劣等感や屈辱感を素直に出せるのは羨ましい(うらやましい)、この年になると僕は「出来なくて何が悪い。」とふんぞり返り、頭すら掻かない。

 でも本当なら修士でも博士を持たず大学の教授やっていると肩身が狭いはずなのに。

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