汗を拭いながら、「見せてごらん、勿体ないよ。」と自転車を直してくれる。「新しいの買うから、オバチャンから買うから、直さなくて好いよ。」と僕。「わたしゃ69(才)になるけど、はーまだ使える。車も使えるうちは直して使いんさいやー。」と言われて頭が下がる。

 このオバチャンに直してもらうのは2度目だ。最初は4年前に籠の付いたママチャリだった。「いい自転車じゃけ、大事にしんさい。」と言われて大事にできず、安売り屋で見た目だけのマウンテンバイクもどきの赤い車に替えてしまった。

 しかし、この車は僕には難しく3回も自転車から落ち。車輪も歪んできた。学生に直してもらったが、僕には荷が重いと感じていた。土曜日に試験の採点に学校へ出かけたが、自転車の調子が悪い。仕方が無い採点は又にして。新しい車を買おう。今度は高級品を良い店で買おうと思った。

 良い物を買うならと、東急ハンズに行った。でも最低でも4万はする。スゴスゴと壊れた車を引いて帰る時、帰り道にオバチャンの屋があるのを思い出した。町の中で時代に取り残された古い店でオバチャンは手を真っ黒にして居るはずだ。と歩いていくと目があった。

 またこのオバチャンに救われた。僕は恥ずかしい。普通の人の親切が世の中を作っているのかもしれない。

コメント

みっと
みっと
2006年7月30日21:59

こういうおばちゃんみたいな人間を大量生産できれば
おもしろい世界になりそうですね・・・
会話の中で、あたたかみを感じる。こういうおばちゃんに
私はなっていきたいです。自転車は直せれませんけど。

yasai
yasai
2006年7月31日11:51

可愛い子チャンはまだ「オバチャン」に成ってはいけません。花も実も咲かせるのですから。このオバチャンの話は延々と続き、不登校の息子と孫の話とママさんバレーの話しと、家の娘の「袋町小学校へあまり通ってないから」まで話が続くのです

nophoto
蘇芳
2006年8月1日9:17

私の場合…
というより、私の家の場合は何十年も前の物で溢れているので最近続々と壊れていきます。最近のを買うとまたすぐ壊れるから修理を頼みますが、「部品がもう数が限られている」とのこと。次に壊れたら…新品になるのかもしれません。

yasai
yasai
2006年8月1日9:42

僕の頭も古い部品で出来てます。単語(部品の一部ですが)が今の学生に通じなくて困ってます。だから授業する前に僕の部屋にいる2人に話して、「通じなさ」具合を経験して新しい単語「ギリですね、ゲームオーバーです。」を入れてから教室にむかうのです。

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