英語の出来る大柄のミスユニバースに似た美人の2年生が、ドアを開けた。「先生、大学止してニューヨークに行く。彼が家族に合わせたい。」て言ってる。とニコニコしてる。

 相手は岩国の陸軍さんだそうだ。6人兄弟の下から2番目で唯一の男の子が彼だそうだ。小姑が5人もいるのよ。しかも両親の家の直ぐ側でお部屋を用意してくれてるの。と話は進んで行く。

 「止めて止まらぬ恋の道」と言う感じである。僕よりもお父上母上の気持ちが大変だろう。国際関係論のサンプルが目の前で微笑んでいる。

 私がおへそだしたスタイルすると、すごく真面目に怒るのよ、もっと「隠せ」て、彼はイスラムなのと続く、どうしよう、今年の僕の講義は「米国とアラブの対立」が主な話題だ。僕はこの実践例に処方箋を書く力が無い。

 自分の無力さを嘆くより、彼女の勇気を称(たた)えよう。英語の世界に飛び込んで、国を守るアメリカ国籍のアラブ人系の彼を選んだ事を。

コメント

nophoto
2006年7月30日2:29

何年か前に、オーストラリアにホームステイに行った時のホストファミリーがインド系の家族の方々でした。嗅ぎ慣れない香辛料の匂いに咽ながら、テレビで散々見慣れたはずの、ナイフやフォークを使わず右手だけで食べる習慣も、いざ目の前にすると、正直驚きました。
アイヌの文化も琉球の文化も、せいぜい観光資源くらいにしか思ってない文化を粗末に扱う日本人だから、他の文化に飛び込むのは並大抵の覚悟じゃ出来ないと思います。

yasai
yasai
2006年7月30日13:33

 貴兄の言に有るように「他の文化に飛び込むのは並大抵の覚悟じゃ出来ない。」は正しいし、日本は幸せな国だ。幸せすぎで、家に引きこもって不登校もできる。また不登校の学生の中に優秀な人も多い。この幸せな日本を飛び出して、アメリカのイスラムの世界に飛び込むのは危ない。
 でもこの子に「それではなくて、これをしなさい。」の「これ」が僕には言えない。僕の知っている世界は明日まで持つか解からない。この子の先のトラブルは予想できるが、今、動かないで待っている間に何をするのだろう?そのした事はどのように役にたつのだろう。僕には代わりの物を差し出す勇気がないのだ。ごめん。

nophoto
2006年7月30日14:08

あぁー。すごくなるほど。と思いました。先が怖くて行動を起こせず、だからといってその間何かをしてるわけでは無いかもしれません。その代わりどんどん理屈っぽくなって、気付いたら机上の空論ばっかり言ってる悲しい人間になってるのかもしれません。

yasai
yasai
2006年7月31日12:01

駄目、駄目、危ないからは言えるのです。たしかDr,NoドクターノーはNoとKnowを語呂合わせで知ってるけど駄目な男として007が使ったのではと思っているのですが。イリア。クリアキンに聞いてみないと分からない。

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